12月21日(火)3年道徳「いつわりのバイオリン」
12月21日 この日の3時間目、3年生は道徳でした。「いつわりのバイオリン」というお話です。
まず、先生から「この音楽を聴いて~」と言われ、耳をすまします。バイオリンの音が響きわたります。
「さて、今日はこのバイオリンに関する話ですが、演奏している人ではなく作る人のお話です」と説明されました。
有名なバイオリン作りで、師匠であるフランクとその弟子ロビンの話です。
ある日、有名な演奏家から、バイオリンを売ってほしいといわれたフランク。自分の満足のいく作品はすでに売れてしまって、満足のいく作品は期日までに作れるかもしれないし、作れないかもしれない状況です。
先生から「この場合みなさんがフランクならどうしますか?引き受ける人!」と問われ・・・
引き受けると答えた人が結構いました。「でも、期日までに納得いく作品ができるかどうかわからないよ?」と言われ、手元には、優秀な弟子のロビンが作ったバイオリンがあります。そこで「ロビンのを紹介します。」という意見がでました。「演奏家は有名なバイオリン作りの、フランクの作品がほしいっていってるけど・・・」と先生は話しました。
結局、フランクは仕事を引き受けて期日までに作り上げましたが、期日の日の朝弾いてみると、自分が作ったバイオリンの音色は満足のいくものではありませんでした。フランクは「困った、どうしよう」と追い詰められていきます。そのとき、ロビンの作ったいい音色の出すバイオリンが目に入り・・・
察しの良い生徒のみなさんから「先生だめ!それだけは!」と・・・
「あー!!」
ロビンのネームシールを剥がして、自分のフランクシールをはってしまいました。
フランクは、ロビンの作品を自分のものとして売ってしまったのでした。みなさんは悲しそうな顔になりました。
ロビンのバイオリンを渡された演奏家は、素晴らしい演奏会を行い大成功を収めました。そして、バイオリンを作ったフランクも賞賛され、たくさんのお金が手に入りました。しかし、フランクは、その後元気がなくなってしまいました。そんな元気のないフランクを見た弟子たちは、次第にフランクの元を離れていきました。(フランクのイラストを折り曲げることで、元気がない感じを表現しています)
「では、フランクはどうすれば元気を取り戻すことができると思いますか?近くの人と相談してみてね」と言われ
手を挙げて意見を言います。
「世間に本当のことを言う」「ロビンにまずあやまる」「もう一つ良いものを作って新しいものをわたす」
「ロビンがどう思っているかわからないからまずはロビンと話す」など、いろいろな意見が出ました。
最後に先生から、数カ国語に翻訳されたプリントが配られました。
ロビンからフランクにあてた手紙です。憧れのフランクのもとで修行できたのは生涯の宝であり、今でもバイオリンを作っているが、フランクを超える作品は作れないと・・・
うんうんとうなづきながら生徒全員がきいています。
ロビンの気持ちを知れて、みなさん少し安心したようです。
ハラハラしたり、悲しそうだったり、安心したり、感情豊かなみなさんの様子が良かったです。
さて、この日の道徳のテーマは「よりよく生きる喜び」でした。
フランクとロビンの生き様を通して、皆さんがテーマについて考えられていたら良いと思いました。